乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

山崎正和『社交する人間』

グローバル化の進展によって、現代社会は「リスク社会」と呼ぶべき様相を呈してきている。「現代人の不安が未曾有の窮迫を告げているとすれば、これに対処できるのは狭義の社会政策ではなく、より根本的な人間の生きかたの修正しかない」(p.365)、つまり、社…