乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

篠原一『市民の政治学』

バーバー『〈私たち〉の場所』 *1を読んで、市民社会(論)への関心が一気に膨らんだ。もっと勉強したくなり、そこでたまたま手に取ったのが本書である。著者はヨーロッパ政治史研究の重鎮の一人である。本書は市民社会を強化するための新しい市民参加のあり…

ベンジャミン・R・バーバー『〈私たち〉の場所』

新しい市民社会論のマニフェスト! 自信をもってオススメしたい一冊だ。本書を読んで以来、僕は保守主義者&コミュニタリアンであるのみならず市民社会論者でもあることを自覚し、公言するようになった。自らの読書史上・思想形成史上きわめて重要な一冊であ…

齋藤孝『恋愛力』

8期ゼミのテキストとして読んだ。うちのゼミの女子は恋愛論が大好きなのだ(苦笑)。本書の構成は以下のようになっている。 プロローグ 「恋愛力」は「コメント力」である 第1章 「恋愛力」は、なぜ必要か 第2章 村上春樹作品にみるドライ&クールな「恋愛力…