乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

谷岡一郎『データはウソをつく』

札幌出張から帰る間際に札幌駅の書店で衝動買い。新千歳空港のロビーと空の上で一気に読み通す。本書は「ちくまプリマー新書」の一冊で、社会調査の考え方と具体的方法の基本を平易に解説したものだが、それにとどまらず、社会科学方法論・科学哲学への入門…

岩井克人『ヴェニスの商人の資本論』

『ヴェニスの商人 (光文社古典新訳文庫)』を読んだついでに再読する。本書は長短様々な18本のエッセイと書評から構成されており、それらが「資本主義」(3本)、「貨幣と媒介」(5本)、「不均衡動学」(5本)、「書物」(5本)という4つのグループに分類・配列され…

シェイクスピア『ヴェニスの商人』

岡山出張(8月4・5日)を利用して、移動の新幹線の中とホテルのベッドの上で一気に読んだ。言わずと知れたシェイクスピアの代表作の一つであるが、本書に限らず光文社古典新訳文庫はどれもその流麗な訳文が素晴らしい。中山元訳のカント*1を初めて読んだ時、岩…

内山節『哲学の冒険』

かれこれ6年以上も続けているこの「乱読ノート」であるが、しばらく書かないでいると、書かないことが当たり前になってしまい、書くのが面倒くさく感じ始める。これは危険な兆候である。もちろん、僕が活字から離れた生活を送るなんてありえないわけで、ここ…