乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2007-08-05から1日間の記事一覧

シェイクスピア『ヴェニスの商人』

岡山出張(8月4・5日)を利用して、移動の新幹線の中とホテルのベッドの上で一気に読んだ。言わずと知れたシェイクスピアの代表作の一つであるが、本書に限らず光文社古典新訳文庫はどれもその流麗な訳文が素晴らしい。中山元訳のカント*1を初めて読んだ時、岩…