乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

鈴木謙介『カーニヴァル化する社会』

著者は1976年生まれの若手社会学者。本書は2005年、29歳の時の著作である。本書に対しては驚くべき数の書評がネット上にアップされている。門外漢である僕が書くべきことはほとんど何も残されていないような気がしてならない。自分自身のためのメモとして、…

磯村健太郎『〈スピリチュアル〉はなぜ流行るのか』

基本的には宗教社会学的観点からのサブカル分析本と言えそうだが、僕は本書を社会経済学・宗教経済学の世界への格好の入門書として読んだ。ブログ、mixi、ネット恋愛、平原綾香「Jupiter」、秋山雅史「千の風になって」、江原啓之「オーラの泉」、中村うさぎ…