乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2005-09-11から1日間の記事一覧

小川洋子『博士の愛した数式』

昨年のベストセラー*1を遅ればせながら今ごろになって読む。『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』を読んでいる時、自分と数字・数学との関わりに考えが及び、本書を思い出した。突発的に読みたくなった。家政婦として働く未婚の母の「私」。彼女の息子でタイ…