乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2006-01-08から1日間の記事一覧

山本容子(絵)・池内紀(文)『絵本ファウスト』

毎日出版文化賞を受賞した池内紀訳のゲーテ『ファウスト(全2冊)』(集英社)のダイジェスト版とも言える絵本。本来1万2千余行もある長大な物語を50ページ余りの絵本へと圧縮するのはやはり無理がある。この絵本だけでは『ファウスト』がどんな筋書きをもっ…