乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2006-02-15から1日間の記事一覧

城山三郎『鮮やかな男』

先週実家に帰省した折りに、たまたま父の本棚にあるのを見つけて、そのまま京都へ持ち帰ってきた。中学しか出ていない父だが、経済や経営に関する教養はおそろしいほどに高かった。現場(自営業)の経験に加えて、経済・企業小説を猛烈に読むことによって、父…