乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2006-04-27から1日間の記事一覧

納富信留『プラトン』

本文100ページ程度の小著。しかもタイトルはそのものズバリ『プラトン』。しかし、簡便な入門書・解説書を期待して読み始めると、見事に裏切られる。著者自らが「あとがき」で記しているように、「異端の本」(p.118)である。 ここでは。プラトン哲学の解説書…