乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2006-05-01から1日間の記事一覧

塚田孝雄『ソクラテスの最後の晩餐』

タイトルに反してソクラテスは本書の主役ではない。本書は古代ギリシャ(特にアテナイ)の一般庶民の日常生活を一般読者向けに解説したものである。衣食住はもちろんのこと、結婚、学校、祭り、オリュンピア競技、芸術(演劇、絵画)、暦法、さらには陶片追放や…