乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2006-05-05から1日間の記事一覧

橋本治『ちゃんと話すための敬語の本』

著者自身が「まえがき」で断っているように、本書は「正しい敬語の使いかたを教える本」ではない。「いったい敬語ってなんなんだ?」ということを考えるための本である。まず、問題の立て方が見事だ。本書が想定している読者は高校生以下である。かなり高い…