乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2008-03-11から1日間の記事一覧

五木寛之『人間の関係』

著者の五木寛之さんについて僕はほとんど何も知らない。彼の作品は小説もエッセイもこれまで読んだことがない。唯一の例外として、哲学者・廣松渉さんとの対談集『哲学に何ができるか』をずいぶん前(記録では2002年2月)に読んだだけである。そんな五木さんの…