乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2008-03-21から1日間の記事一覧

夏樹静子『腰痛放浪記 椅子がこわい』

人気推理小説家である著者は、1993年1月から約3年間、原因不明の腰痛に悩まされた。その痛みはあまりに激しく、時には死まで思い浮かべた。本書はその闘病記である。骨・筋肉・神経といった身体器官の不調が腰痛の原因ではなかった。「作家夏樹静子のステー…