乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2008-06-07から1日間の記事一覧

大平健『診療室にきた赤ずきん』

著者は精神科医。ゼミテキストとしてこれまで何度も使用してきた『やさしさの精神病理』の著者でもある。本書は「ねむりひめ」「赤ずきん」「つる女房」といった誰もが知っている物語(昔話・童話)を利用して治療に成功した十二の事例を紹介している。精神科…