乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2008-06-10から1日間の記事一覧

諸富祥彦『〈むなしさ〉の心理学』

著者の名前は以前から知っていた。重松清編『教育とはなんだ』*1の中の「教員室―教師はいかにして疲れてしまうか」という章で重松さんの対談相手を務めておられるカウンセリング心理学者である。名前を知っていただけではなく、彼が主張する「トランスパーソ…