乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2009-01-17から1日間の記事一覧

阿部謹也『大学論』

著者は言わずと知れたドイツ中世史研究の大家。2006年に惜しまれつつご逝去された。僕はその著作を学部・院生時代に好んで読んだ。特に『自分のなかに歴史をよむ』という著作が大好きで、大学教員として教壇に立った最初の年(1998年)、1年生配当の入門科…