乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2009-02-05から1日間の記事一覧

鷲田清一『京都の平熱』

「京都に復帰したら最初に読もう」と前々から決めていた。良かった。すごく良かった。哲学者・鷲田清一さん*1が自分の生まれ育った京都の街を(市内中心部を一周する)市バス206系統に乗って案内してくれる。名所やグルメの案内ではない。沿線の「平熱(日常…