乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2009-02-17から1日間の記事一覧

城山三郎『花失せては面白からず』

我が国の経済小説のパイオニア・城山三郎さんは、もともと、愛知学芸大学で教鞭をとっていた経済学者(「景気論」担当)・杉浦英一(本名)であった。その城山さんの学生(一橋大学)時代のゼミナールの指導教員が理論経済学の山田雄三教授(福田徳三の弟子…