乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2009-07-13から1日間の記事一覧

城山三郎『無所属の時間で生きる』

オーストラリア出張の往路フライトで一気に読んだ。我が国の経済小説のパイオニアによるエッセイ集。収録されている36本のエッセイは、「無所属の時間を生きる」というタイトルで、雑誌『一冊の本』(朝日新聞社)に連載されたもの(1996年4月号〜1999年3月…