乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2009-11-07から1日間の記事一覧

カール・ポランニー『経済と文明』

本書は、経済史・経済人類学・経済体制論といった分野で不滅の業績を残した経済学者カール・ポランニー(1886〜1964)の遺著である。大学院(修士課程)の授業のテキストとして輪読した。18世紀西アフリカのダホメ王国は、奴隷貿易を通じてヨーロッパ資本主…