乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2010-01-02から1日間の記事一覧

内橋克人『悪夢のサイクル』

一貫して地方の衰退と共同体の崩壊を憂い、共生経済のヴィジョンを説き、新自由主義(ネオリベラリズム、市場原理主義)、マネー資本主義、規制緩和に反対してきた反骨の経済評論家の集大成とも言える著作である。本書が同じ著者の他の著作と比べて新鮮なの…