乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2010-01-23から1日間の記事一覧

西部邁『保守思想のための39章』

西部氏は僕の思想形成に最も大きな影響を与えた知識人の一人である。学部学生時代、『経済倫理学序説』『大衆への反逆』『貧困なる過剰』『新・学問論』『生まじめな戯れ』といった著作を貪るように読んだ。そして、大学院の指導教員として西部門下の佐藤光…