乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2010-07-03から1日間の記事一覧

神野直彦『「分かち合い」の経済学』

スウェーデン語の「オムソーリ」は「社会サービス」を意味するが、その原義は「悲しみの分かち合い」である。著者によれば、この「オムソーリ」という言葉を導きの糸として、日本社会をヴィジョンを描くことが本書の目的であるとのこと。同じ著者の『地域再…