乱読ノート ~出町柳から哲学の道へ~

イギリス思想史を研究する大学教員の読書ノートです。もともとは自分自身のための備忘録として設置したものですが、「隠れ名著、忘れられた名著に関する情報を学生の皆さんに発信したい」というささやかな期待もこめられています。

2010-07-19から1日間の記事一覧

ミルトン・フリードマン『資本主義と自由』

新自由主義(市場原理主義)のバイブルとして名高いフリードマンの主著の新訳。自由市場の利点を様々な角度から解き明かし、国家権力(政府)の市場への恣意的な介入を厳しく批判している。本書(初版)の公刊は1962年だが、「まえがき」によれば、本書のも…